明治時代の初めは測量船から目盛り付きのひもにおもりを付けて垂らし着地するまでの長さを測量していましたが、昭和に入り音波を使って深さを測る方法が主流になり、
現在ではさらに進んだ音波を使った様々な音響測深機が開発され、使用されています。
近年、海洋工事等により、より詳しくより正確な測深が必要なケースが増えてきました。
それに答えるように沖合域海洋調査機器およびコンピューターの発達が進み、水深を測る技術も高度になってきました。
さらに、その成果である海底地形図も今までの二次元(平面)から三次元(立体)的視野へと形態が変化してきています。
当社が保有している『マルチナロービーム測深機』の実海域での使用例の概略を説明します。
具体的には、機械本体としては、単素子による音響測深機から60本以上の音波を一度に使用する ナローマルチビーム測深機へと移行しつつあります。
ナローマルチビーム測深機は、 動揺センサー、ジャイロコンパス、DGPSまたはRTK(リアルタイムキネマティック)GPS、を用い高精度に海底を精査します。
このナローマルチビーム測深機を使う測深では、1平方メートル内に10点以上の水深点を持つことが 可能であり、海底を面的にとらえることから起伏等の変化点を逃しません。
単素子測深機は1本の音波で、
測量船の直下を測深する。
ナローマルチビーム測深機は、
60本以上の音波を使用し幅を持って測深する。
単素子測深機とナローマルチビーム測深機の成果比較
ナローマルチビーム測深機での測量で、より微細な海底地形が把握できる。